昨日は海の日でした。

海の日はわたしの父方の祖父の命日。

正確には旧海の日である7月20日なのですが。

祖父は船乗りでした。

今でも実家には大きな羅針盤や舵輪が大切に飾ってあります。

祖父はわたしの父が19歳の時に亡くなっているので実は会ったことがありません。

わたし自身なぜだかわからないけど海が好きで世界中どこに行っても港や海辺にワクワクしてしまうほどで、なんだかんだ現在も海のすぐそばに居を構えたのは自分の感覚に少なからず祖父の影響があるのだと感じています。

そんな亡き祖父から今年の誕生日に奇跡と呼ばずにはいられないプレゼントを頂きました。

それがこの腕時計、この時計は祖父が生前ずっと愛用していたものです。

 

事の発端は今年の1月。

実家に帰省している時に時計の話で盛り上がり、私の父が古い時計が捨てられないと、動かない時計を色々と出してきました。その中にあった一つがこれ。

TISSOTのSeastar Sevenというもので海が好きな祖父が選びそうな名前と色味。

見た瞬間にグッと心が動いたことを今でも忘れません。

隣にいた時計好きな夫も絶対似合うよとすぐさま修理に出してくれたのですが、とても古い(4、50年前のもの)ものだったのでかなり長引いてしまいました。(それでも動くようになるのだから修理ってすごい)

 

で、忘れた頃に戻ってきたのが4月13日の夜。

なんと翌日の14日はわたしの誕生日であり、そしてWEL’Lをスタートさせた日。

運命としか言いようのないこのタイミングに祖父の意志とこれから自分の道を作ろうとするわたしの背中を力強く押される感覚を覚えました。

祖父の一部でありいろんな場所を航海したであろうこの時計を身につけると

人生には限りがないこと、世界中そして憧れや夢のような目標にも自分の意志でどこへだって行けること

海のようにスケールの大きい器の大きな人間であること

そんなことを思わせてくれ、日々心を込めて前進しようと思えます。

 

そんな今年の奇跡の出来事。

良いものを永く大切に、モノにはストーリーが宿ること

そんな風に自分自身がものに対して愛おしさを持ち、永く永く愛でていけることが心の底から嬉しいのです。運命とも呼べる不思議な形でかけがえのない人のものを受け継げることに心からの感謝を感じ、祖父の魂に触れるように大切にしていきます。

One thought on “海の日に考えること、受け継ぐもの”

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